セカンドチャンス!

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セカンドチャンス!

セカンドチャンス!
人生が変わった 少年院出院者たち
セカンドチャンス! 編/2010年1月15日/1575円(税込)
★平成23年度埼玉県推奨図書

発行にあたって

少年院出院者にとって、出院後の社会復帰は簡単なことではありません。そうした少年たちの支えになれるよう、NPO法人 セカンドチャンス!は、出院者である当事者と、サポーターが協力して、出院者の居場所をつくるために現在、次のような活動を行っています。
・少年院での講話や行事参加…少年院を訪問し、出院後の体験談をお話しています。また、運動会などの院内の催しに参加して、交流を深めています。
・「交流会」(居場所活動)…東京、大阪など各地で、月一回程度、出院生との交流会を開き、日常の生活や困りごとなどについて、思いや意見を分かち合っています。
・社会一般での啓発活動…少年院出院者の実際を知ってもらうために、少年院の教官や一般の方々に講演をしています。

最初の会合から2年がたちましたが、当事者メンバーたちが少年院に招かれお話をすることも増え、さらに、多くの皆さんにこの活動を知っていただくために、初めての出版を決意し、進めてまいりました。

少年事件に対しても、先般、裁判員裁判での初めての死刑判決が出されるなど、市民が、少年非行・少年犯罪に対しても、深い認識を持つことが求められています。また、少年の立ち直りに関しても、広く、国民が関心を持ち、再犯させないためにはどうしたらいいのか、立ち直りを支えるためになにが必要なのかを考えていくことが、市民・国民参加の司法を進める上でも大切なこととなっています。

この書籍には、当事者8人が、自らの体験を赤裸々につづりながら、新しい人生をやり直していくことを少年たちに呼びかけています。また、被害者・法務教官・親などさまざまな立場から、7人のサポーターが手記を寄せています。

もくじ

第1章 セカンドチャンス!の始まり
たましいのある仕事に向かって 津富宏
出会いに助けられて 才門辰史
第2章 出院生が語る、これまでの道、これからの夢
乗り越えて 大山一誠
非行から少年院、そして今 辻 貴史
私、少年院出院者です 中村すえこ
出会いの大切さ、その日のために 長田敦史
少年院卒元ヤンブラジル新聞記者の人生 吉永拓哉
少年院卒の私が、大学生になるまでにしたこと ゆか
人を生かす言葉 野田詠氏
人生は何度でもやり直せる 才門辰史
・少年院出院者による座談会「私たちがやりたいこと」
コラム 少年院とはどんなところか 澤田 豊
第3章 セカンドチャンス!に願うこと
「セカンドチャンス!」の当事者たち
(立教大学准教授・元保護観察官)小長井賀與
「心の傷」を育てる (元少年院長)八田次郎
安心感・安全感・信頼感のある
避難所・居場所としてのセカンドチャンス!
(国立武蔵野学院)相澤 仁
セカンドチャンス! 立ち直りのすばらしさ
(あひる一会 被害者と司法を考える会)片山徒有
更生に胸を張って――「セカンドチャンス!」への期待(弁護士)杉浦ひとみ
大きな希望 (「非行」と向き合う親たちの会)春野すみれ
第4章 海外の先進例に学ぶ
アメリカ視察報告 津富 宏
北欧視察報告 杉浦ひとみ
おわりに
セカンドチャンス!のご案内

書評

毎日新聞 1月6日/東京新聞 1月16日

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※掲載許可をいただいております。